★答えは!!! ★裁判に、どちらが勝ったと思いますか? の答えです!

「開発会社が勝ったです」

 酷いと思いませんか。。。

 社運をかけた山田社長、
8億円もかけて、何も得る事が出来なかったんです。
 
問題があったのは、設問文の次の箇所です。
 「担当者に聞くと、開発会社から
 仕様が提出されず完成の目処も立っていないという。」

 仕様は、発注者が提出する必要があるのに、
山田社長は、開発者が出してくれるものと勘違いしていた事が
問題だったのです。
 
判決理由は主に以下の内容でした。
 「開発者の作業が遅延した原因は、
ユーザー(ここでは通販会社)によるインタフェース仕様の整理が遅れたこと、
開発者が移行作業方針及び移行処理方式の確認を求めたのに対し、
ユーザーが回答しなかったこと、検証環境構築がユーザーの都合で延伸されたこと
にある」として、ユーザー側に残金の支払いを命じる判決を出した。
 
この判決が示しているのは、
システム開発における発注者とは「お客様」ではなく、
明確な役割と責任を持った「プロジェクトメンバー」であるということです。
 
プロジェクト中に発生するさまざまな問題に対して、開発者と一緒に対応したり、
開発者の作成したシステムをテストするなど、
発注者にもたくさんの役割を果たす義務があります。
 
これを「ユーザーの協力義務」と呼び、
その義務を果たさない発注者は、
使えないシステムに膨大なお金を払った上に、損害賠償まで請求される危険すらあります。
 
理不尽に思われるかもしれませんが、システム開発は、
決して「開発者はシステムのプロなんだから、任せていれば大丈夫でしょ」という類のプロジェクトではないのです。
 
事前に、
画面構成、画面遷移、移行作業方針などを
発注者が決めておく必要がありますね(^o^)