★裁判に、どちらが勝ったと思いますか?

★裁判に、どちらが勝ったと思いますか?

山田社長(仮称)は中堅通販会社の経営者である。
社内の基幹システムを刷新すべく8億円のプロジェクトに取り組んでいた。

今回のプロジェクトは、Web受注と物流を一体化させ短納期化を図り
売上と利益の向上を目論むものである。
競合他社は既に導入していて、早急に導入しないと競争が不利になる事情もあった。
しかも、
山田社長の会社はすでに4億円を着手金と支払っていて失敗は許されないのだ。

しかし、一向に完成しない。
担当者に聞くと、開発会社から
仕様が提出されず完成の目処も立っていないという。
そこで山田社長は担当者に、期限を設け開発会社へ急がせる様に指示した。

しかし、
数ヶ月が過ぎても状況は変わらなかった。
担当者も困惑するばかりで、問題が解決するようには思えなかった。

山田社長は、やむ得ず、開発会社を変えて、別の開発会社を選定する事にした。
社運をかけたプロジェクトで、絶対に成功させる必要があったからだ。

開発会社には、履行遅延を理由に契約の解除通知を送付した。

ところが、
開発会社から、
契約解除は一方的だとして、
委託料の残額とその他費用の計約4億8200万円を請求する裁判を起こされた。

山田社長は、その連絡を聞いて
驚くとともに、
怒りがこみ上げてきた。

何も出来ていないのに、どうして残額を払う必要があるのか!
その他費用まで払えというのは、何処まで貪欲なのか!
しかも、
「Web受注と物流を一体化させ短納期化を図り売上と利益の向上を目論む」
システムを作りたいと
明確に要件を言っているのに、
仕様が作られず、開発されなかったのは、
明らかに開発会社のせいではないか!

そこで、山田社長は、
契約の解除は、開発会社が期限までに成果物を納品しなかったからだと反論し、
残額の支払いを拒否するとともに、損害賠償等4億5000万円の支払いを逆に求める裁判を起こした。

この裁判、
あなたは、何方が裁判に勝ったと思いますか?

山田社長の通販会社が勝ったは、いいね

開発会社が勝ったは、ひどいね

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(東京地方裁判所 平成 27 年3月24 日判決より抜粋・要約して引用 かなり独自解釈しています)